2007年04月09日(月)
サッカー、トウモロコシ、ヘッジフォグ
昨日、マンチェスターユナイテッド対ポーツマスを見ていました。ライブではなかったのですが、結果は知りませんでした。横にいる人が、猫ヒロシのねたのポーツマス、ポーツマスって言っているのがうざかったんですが(僕は実際ネコさんがやっているのを見たことないんですがね)。リオのオウンゴールなどもありポーツマスが勝ってしまい、チェルシーとユナイテッドの勝ち点差は3となりました。攻めっぱなしな感じだったのに決定力不足という感じがしました。ローマ戦も勝負がかかっているのですが、どうなんでしょうね(チェルシーもバレンシアとホームで1-1でやばいですが)。CL捨ててプレミアを獲りに来るとかはさすがにないと思いますがね・・・・。その他のリーグでも、ブンデス、オランダ、リーガが接戦となっています。リーガなんてぼろかすに言われているレアルマドリーが首位バルサと勝ち点2差まで迫っていたりとなかなか楽しめそうな感じです。
前回エタノールについて書いたんですが、更新時に消えてしまいました。まぁまぁ、知られていないような記事がエコノミストに載っていたので、サマリーみたいな感じで書いたのですが・・・。ポイントだけ挙げておくと、
・実際エタノールを作るにはトウモロコシというのはエネルギーバランスが悪い。
・現在、エタノール輸出首位のブラジルが原料としているサトウキビの方が何倍も効率が良い。
・しかし、実は木から作るのが一番効率的にはよい。
・しかし、現在の技術ではコストが高く、販売できない。
・木の品種改良や、遺伝子組み換えにより、エタノールを作る用の木を作る試みもなされている。
ってな感じです。トウモロコシの値段が下がったって記事が載ってたけど、作付面積の増大もあるけど、このニュースの方がメインで下がったんじゃないかなと思って書いたわけですが、見事に更新できませんでした。このポイントも曖昧な記憶のモトにかかれたものなので、正確を期したい方は下記のページから原文をどうぞ
Energy
Woodstock revisited
Mar 8th 2007
From The Economist print edition
Could new techniques for producing ethanol make old-fashioned trees the
biofuel of the future?
Derek Bacon
http://www.economist.com/science/tq/displaystory.cfm?story_id=8766061
下の方で、環境家の人が、せっかく守ってきた森林が壊される恐怖があるような事を言っていたと思いますが、がすがす成長する木を開発できるということは、地球温暖化のモトである二酸化炭素も減少させられるという、一石二鳥な技術なわけですね。という事で、木を早く成長させれるような企業が今後は天下を取るということですかね?どの会社の株を買ったらいいんでしょうか?
バートンビッグスのヘッジフォグを読みました。なかなか面白い本でしたよ。自分のミストレードから、ヘッジファンドの資金集めの大変さ、運用の大変さ、過去の事象の分析やら、何やらかんやが詰め込まれた一冊。絶対読まないといけないかといわれると、まぁ、証券分析でも読んだ方がいいとは思いますが、基本が分かり、ちょっと株をいじっている人には面白いものだと思いお勧めできます。まぁ、呼んだ感想としてはヘッジファンドも大量に出来て大変だなという事です。2月か3月の証券アナリストジャーナルの日銀の方のレポートで、ヘッジファンドのパフォーマンスで、アルファが減り、ベータが増えているという事を書いているものがありましたが、まぁ、ヘッジファンド多発状態では仕方のない事なのでしょう。一般人としては、市場の価格が効率的になり、異様に高いものを買わなくて済むかもしれないというメリットはありますね。しかし、売りから入れない銘柄もあるので、それらを避けて買わないといけませんが。しかし、その時々の適正価格ってのを評価したり、将来キャッシュフローの予想も人それぞれあるし、まだまだアルファは探せばあると思いますがね。この本の指摘のとおり、おろかなヘッジファンド(しかしあまりないともいっている)も在るんですからね。
以下、長いのですが、興味を持ったり、面白かった文章を残しておきます。
p16 マクロ系は共食いジャングル
1990年には360億ドルだった運用資産が、今では1兆ドルだと誰かが言い出しロングオンリーのファンドマネージャーは苦々しそうに言った。「ヘッジファンドの黄金期が終わるのももうすぐだな。それもちょっとづつ廃れるんじゃない、大爆発で終わるんだ。人も金もどんどんヘッジファンドに流れ込んでいるだろ。資産クラスから個別証券までみんな、馬鹿でかいデータベースを抱えたオタク度もが端末の画面に一日中張り付いて、表から裏まで徹底的に調べ上げて、ものすごい額の金を光の速さで動かして値段を決めているんだ。おかげで何か割安な投資があっても昔ほど安くはないし、儲けも少なくなった。見るからにおいしい話(アノマリー)はもうぜんぜん見当たらなくなったし、会ってもすぐ消えてしまう。となると、ヘッジファンドが取れるアルファはたくさんのファンド、たくさんの金に薄く引き伸ばされてしまうから、ヘッジファンドって資産クラス全体のリターンは結局下がってしまうんだよ。取るポジションはなおさら大きく、集中したものになるだろうから、リスクは高くなるよなあ。お前ら豚みたいにがつがつやって、金の卵を産むガチョウを食いつぶしちまいやがった。もうめったに、いないどころじゃない、絶滅寸前だぞ」
p50 市場はそんなに変わっていない
恐慌や熱狂についてかかれたものは多い。我々ではついていくのがやっと、つまり理解できる限りの知性で書かれたものの数を大きく上回る。その中でひとつ確かなのは、時によってはおろかな人々が握るおろかなお金が巨額にのぼる事である。(中略)時々、ここでは論じない理由で、そうした人々のお金 -見えていない資産と我々は呼んでいる- 額に全体で特に巨額になり、貧欲になるときが在る。そうした資金が誰かむさぼってくれる人を求めて動くとき、「金余り」がおきる。その誰かが見つかると「投機」が起こる。そして実際にむさぼられるとき「恐慌」がおきる。
p81 ファンドオブファンズは手ごわいお客
「本当のことを言うと、ああいう軽量系のツールは上っ面だけのでたらめなんだよ。俺たちがやっていることなんて、メジャーリーグの野球チームで監督がやっている事と同じような事なんだ。コツは何かって言うと、ピッチャーを打ち込まれるあとじゃなくて前に交代させるだけの勘を持つってことだ」
p101 ついにチャンスをつかむ
過去半世紀で見てみると、20年間持ち続けられるグロース株を見つけ出せる確率は4%、10年でもたったの15%だ。3年間の場合でもその確率は50%を少し上回るだけなのである。ヘルスケア産業と消費財産業ではそうした確率がいくらか高くなる。この調査が述べていない点があり、それはグロース株が落ちぶれるときにおきるのは単なる不時着でなく、通常は墜落だという事だ。
p134 長い下落相場 -私の胃にも底なしの穴
今はいつも投資が難しいときである
p174 長期と短期の下落相場の違い
株式が本物の新しい長期上昇相場を迎えるのはいつになるかを推測するのは難しい。そんな新時代の幕開けに必要なのは、調達コストの安い資金が十分に利用可能であること、負債が削減される事、そしておそらく一番重要なのが、絶対水準による評価で株式が明らかに安いことだろう。
p176 上昇相場とバブルにおける日米の違い
しかし、アメリカと日本の長期上昇相場にはいくつかの重要な違いがある。アメリカで2000年に起きたのは基本的に株式市場バブルの崩壊であり、莫大な資産が吹き飛び、不景気になった。日本のバブルは株式市場に加えて商業用不動産にもかかわっていたが、アメリカのバブルはそうではなかった。(中略)日本のバブルが崩壊し、同国の資産は約50%以上減少した。対照的にアメリカでは、株式市場で起きた金融資産の減少が住宅価格の上昇で相殺された。これは大きな違いである。
固定資産の価格が長い間上昇していると、いつも借りたお金での投機が発生する。日本の銀行は不動産開発業者に必死になってお金を貸した。その結果、日本の不動産バブルが崩壊したとき、必然的に不良債権が発生し、日本の銀行システムはその後遺症で機能が損なわれ、さらにその事でデフレが起きて、不況はずっと長く、苦しいものになった。(中略)
アメリカと日本のバブルの大きな違いとして、もうひとつ、アメリカのバブルでは株式市場に流れこんだお金がみな、新しい技術やインターネットに向かったという点が上げられる。これらには基本的に生産性を向上させる動きがある。(中略)日本のバブルでは、ほんの一部を除いて、基本的に当時「財テク」と呼ばれていた金融技術に焦点が当てられていた。これは基本的に何一つ造りだすものがなかった。ここでも、日本の銀行システムが大きな役割を果たしている。
第三にバブルが崩壊したとき、日本の当局は財務政策でも金融政策でも致命的な間違いを起こした。おかげで不況とデフレの悪循環がおき、経済はしに向かってきりもみ降下をしそうなところまで行き着いてしまった、脱出が非常に難しくなった。日本銀行はバブルが崩壊しつつあるのに公定歩合を引き上げ、経済が丁度回復し始めたところで政府は増税を行った。
p193 プライベートエクイティの不思議
p234 集団思考という死に至る病
・一般的に信じられている共同幻想を手段として追認(上昇相場の単なる調整だ)
・外部集団の露骨で否定的な類型化(弱気派は負け犬と馬鹿の集まりだ。価格評価も出るなんて浮世離れした学者先生向きだ)
・集団固有の倫理に対する信奉の共有(政府や企業の政策決定の際起きやすい)
・不確実性を伴う行動に対する無謬幻想(以前、事態が悪いように見えたときは持ちこたえてうまくいった。ガッツがなければ栄光はつかめない。軍隊やスポーツチームならそういう力や運に対する共同幻想は有益かもしれない)
・一致の幻想と個人的疑念の抑制(委員会の他の人はみな、単なる調整だと思っている。ちょっと心配だけど、間違っているのは私のほうに違いない。それに心配だって言ったらみな、私はガッツがないって思うだろう)
・反対するものに対する集団からのそこはかとない圧力(ジョーは賢くていい投資家だと思っていたけど、どうやら正気を失ってしまったみたい)
・集団の信念を損なう可能性のある考えから集団を保護する
・カリスマ性を持ち、それまで成功してきたリーダーによる服従の促進
・グループの会合で会話が漠然となされる(これはまとまりのない意思決定が行われている兆候であり、問題が一般的かつ整理されていない形で議論される)
・決められた方法で行う標準的リスク分析の欠如
ジャニスは集団のリーダーは「個人的な信頼に根ざす知的な疑い」を促進するよう、会合の雰囲気を確立しなければならないとしている。
p254 次に大きなバブルが起こる場所
企業家精神を持った運用者を選ぶ事で、機関投資家は運用が成功する可能性を高める事ができる。巨大で、複数の製品を提供し、手続きを踏んで物事が進む金融サービス機関では、創造的な意思決定を行おうとすると、膨大なお役所まがい意の障害を乗り越えるという難辛苦に直面する事になる。優れた人たちを雇う小規模で独立した組織は、うまく区切られた市場の一角に焦点を絞り、優れた運用成果を上げるために必要な知的逆張りの道をたどれる可能性が高い。
p274 賢明な投資判断をするための読書
この調査では、eメールに邪魔されると、人の知能指数は平均で10ポイント下がる事が分かった。一方職場で大麻を吸っていても4ポイントしか下がらない。知能指数が10ポイント下がるという事は、一晩眠らないくらいでやっと出る数値である。
p170 一般の投資家のお金は最悪のタイミングで出入りする
1980年代から1990年代にかけて、アメリカの投資信託というビジネス・モデルは提供する側 - 運用会社、販売会社、そしてポートフォリオマネージャーたち - に莫大な試算をもたらしたが、アメリカの個人投資家にとっては全くの失敗だった。(中略)ディヴィスファンズの社長であり、鋭い思想家であるクリスデイヴィスが、市場インデックスに比べて貧弱な投資信託のリターンや、運用担当者が手にした素晴らしい報酬を振り返ってこう述べている。「金融の営みの歴史上、これほど小さな成果に対して、これほど少数の人たちに、これほど多くが支払われたことは初めてだ」
p291 偉大な投資家だって調子の悪いことはある
驚くべき発見は、これらのスーパースターたちは皆、バフェット自身を除いて、S&P500に勝った年は善調査期間中30%から40%ほどに過ぎなかったという点だ。(中略)しかし、悪い年の負け方は、(いつもというわけではないが)一般的に小さく、勝った年の勝ち方のほうが大きく、ケースによっては大変な勝ち方をしていた。負けた年の多くは株価指数が大きく上昇した年だった。さらに二つの例外を除いて、バフェットが言及した偉大な投資家は皆、長く負け続けた期間(三年連続、または連続する四年中三年と定義される)があった。ほぼ例外なく、桁外れの爆発的なリターンが続くのは成績が悪い期間の直前、および、または直後だった。調子が悪くなったあとに資金を解約するのは間違いで、大変大きな代償を払うことになるのは明らかだ。それよりも、四、五年経ってから資金を減らすほうがいい。対株価指数の相対パフォーマンスは三年から五年のサイクルで上下している。おそらく運用手法や市場を支配するテーマに関連しているのだろう。私が言う平均への回帰ということですよ、分かりますか?
S/N/バーマン 「画商デュヴィーンの優雅な商売」
p324
「今地に落ちているものも多くは復活する。今称えられているものも多くは地に落ちる」
p348「悪いバブル」と「とても悪いバブル」
一般的にバブルには二種類ある。一つはバブルのうちではまだ害が少ない。もう一つは本物のがんで危険だ。まだいいほうのバブルは株式や債券に起こる。これらの証券は、要するに新技術や鉄道、資本財といった生産的な資産を金融市場で取引するための手段である。悪い方のバブルは、チューリップや東京のゴルフコース、不動産、収集品などに起こる。非生産的だが銀行借入の担保に使われるような資産だ。明らかに、何にもまして危険なのは国民の多くがかかわるものに生じるバブルで、たとえば住宅用不動産に生じるバブルがそれにあたる。しかし、住宅バブルは動きが遅い。価格の上昇がすぐには見えず、代わりに人の口を介して拡がるからだ。
(中略)銀行からの借り入れを元手に膨らんだ非生産的資産のバブルがはじけると、必然的にデフレと不況が起きる。1990年代のハイテクバブルは非常に生産的な資産のバブルで、資金は銀行システムでなく、株式や債券で調達されたから、その余波は非常に小さかった。もちろん、ばかばかしいベンチャー企業にも資金がついたし、膨大な額の馬鹿な投機資金が吸い上げられていったけど、世の中、もともとそういうものである。対照的に1980年代の日本のバブルは非生産的な資産(財テク、土地、ゴルフコース、芸術品など)のバブルで、資金は銀行システムから出ていた。だから結果はずっと深刻だった。
バブルがいつ破裂するかを当てるのは考えるのもいやになるほど難しい。バブルは思ったよりもずっと長く続くという厄介な性質がある。金融市場と群集心理の研究者で最も経験をつんだ慎重な人の予想でさえも簡単に上回る。バブルはいつも、強力な実体を持つものから始まり、合理性から非合理性、そして神秘へと変化していく。その過程で、価格指標やテクニカル指標は当然のようにバブルの破裂を予想しすぎることになる。強気な意見は無茶から出た能天気、そして狂気の沙汰へと変化する。ビジネスウィーク誌の表紙が強力な逆指標であることはすでに述べた。2000年の最初の6ヵ月、バブルが頂点に達する頃、ビジネスウィーク誌はハイテクとニューエコノミーについて5回もカバーストーリーに掲載した。
市場の動きを見ていても大して助けにならない。1990年代の終わり、熱狂がついに頂点に達し、市場の炉心融解が始まったかに見えたことがたびたびあった。私は1999年の4月のことを良く覚えている。もうこれ以上の無茶は無いとさえ思った。インターネット株価指数(IIX)は8ヶ月で340%上昇していた。弱気派も黙ってしまっていた。青天の霹靂で株価が暴落した。8月のはじめまででIIXは30%下落した。イーベイやアマゾン、ヤフー、AOLなど、舞い上がっていた銘柄は50%下落した。株価はテクニカル分析上重要なトレンド線や下方支持線を下抜けた。終わりの始まりだと思った。
しかし、そうではなかった。その後7ヶ月でIIXはまたしても3倍になった。イーベイは70ドルから250ドルへと上昇した。シスコやインテルといった資本規模の大きい会社の株価も倍になった。私たち弱き派はいつになったらこんな相場が終わるのだろうと絶望的な気分になった。そしてやっと、断続的にバブルは縮み始めた。2000年の春の初め、インターネット株が暴落した。IIXは2ヶ月で690から400へと下がった。このときの急落はすでに大きく膨らんだ特別な市場の一角で起きた例外的な出来事とみなされ、問題視されなかった。その夏、大手のハイテク株も道を外れ始めたが、どういうわけか、IIXだけ560まで急速に値を戻した。またしても、ハイテク・インターネットの世界は万事OKのように思われた。あるマーケットニューズレターは「一息ついて再出発だ」と述べていた。
2000年7月、ハイテクストラテジスト誌はナスダック上場で資本規模の上位40銘柄のPERが平均で230倍であることを示す表を掲載した。そして夏の終わり、経済全体がぐらつき始めたという声が上がった。9月ハイテク株セクターで大虐殺が始まり、見ているだけでも恐ろしかった。5週間でインテルは45%下がり、同社の時価総額が2400万ドルも吹き飛んだ。その後の二年の間、時々市場は上昇したものの、バブルは破裂したのであり、ハイテク及びインターネット株の長い下落相場はすでに始まっていた。
いよいよバブルがはじけるとき、いわゆる合成の誤謬がおき、群集心理に火がつく。この法則によると、危機が起こるとき、各個人にとって合理的な行動が、集団全体にとっては非合理的となり、危険な結果に結びつく。古典的な例では、込み合った劇場で「火事だ!」と叫び声が聞こえたとすると、各個人にとって合理的なのは助かるために出口に向かって突っ走ることだ。しかし、皆が同時にそうするとパニックになり、将棋倒しが起こる。金融恐慌の場合、各個人にとって株式を売却するという行動は合理的であるはずだが、それは他の人が同じ行動をとらなければの話である。各市場参加者はそれぞれ助かろうと合理的な行動をとり、そのおかげで全体が崩壊してしまう。
p357 本物の信者 - 金の信徒
1988年以降、金価格とS&Pの相関はマイナス0.85であり、決定係数は72%。1994年以降は相関係数は-0.94、決定係数は88%
歴史を通じて採掘されてきた金のうち、投資の形で保有されているのは全体の18%、2000億ドルをちょっと超えるくらいに過ぎない。世界の投資可能な資本市場規模は60兆ドルだと推定される。株式や債券のリターンが低い時期には、金に対する金融・投資目的での需要が増加し、一方、入手可能な金の大幅な供給不足が起きる。需給の大きなギャップは価格の大幅な上昇があってやっと解消される。つまり、金価格を動かす基本的な要因はインフレでもデフレでもなく、他の長期金融資産、特に株式のリターンなのだ。(中略)みれば分かるように、資本市場のリターンが低いとき、金のリターンは全てを上回る。
p395 大恐慌時代におけるケインズの投資
彼のメモは機関投資家のポートフォリオマネジメントにつきまとう古典的なジレンマを真っ向から論じている。主要な論点は次のとおり。
・デフレで早晩大幅な金融緩和が行われる
・世界が終わるのではないかといったようなことを、私も漠然と懸念してはいるが、そういったことはヘッジできないリスクなのだから気にしても仕方がない。
・もし売り払えば、私たちのメンタリティは、二度とああいうことはしない、ということになり、回復がやっと始まっても、完全に大幅に乗り遅れ、間違えなく取り残されるだろう。今後回復が起きないなら、いまさら何をしても無駄だ。
・われわれの信用その他を考えれば、回復に乗り損ねるのが考えられる限り最悪の事態である。
・全ての投資家が全てを売ることはそもそも不可能である中、機関投資家が他社よりも先に売り切ろうと先を争うので下げが悪化し、(中略)システム全体が停止するという結論を受け入れるのを私は躊躇する。私は、売却を試みずに保有を続けるべきときがあると考える。
p398
「現実的で、綿医師は誰の考えにも全く影響されないと信じ込んでいる人も、普通は誰か昔の経済学者に振り回されているだけだ。天の声が聞こえると称する頭の狂った権力者も、大体が数年前にどこかの三流学者がでっち上げた説に夢中になっているにすぎない」
前回エタノールについて書いたんですが、更新時に消えてしまいました。まぁまぁ、知られていないような記事がエコノミストに載っていたので、サマリーみたいな感じで書いたのですが・・・。ポイントだけ挙げておくと、
・実際エタノールを作るにはトウモロコシというのはエネルギーバランスが悪い。
・現在、エタノール輸出首位のブラジルが原料としているサトウキビの方が何倍も効率が良い。
・しかし、実は木から作るのが一番効率的にはよい。
・しかし、現在の技術ではコストが高く、販売できない。
・木の品種改良や、遺伝子組み換えにより、エタノールを作る用の木を作る試みもなされている。
ってな感じです。トウモロコシの値段が下がったって記事が載ってたけど、作付面積の増大もあるけど、このニュースの方がメインで下がったんじゃないかなと思って書いたわけですが、見事に更新できませんでした。このポイントも曖昧な記憶のモトにかかれたものなので、正確を期したい方は下記のページから原文をどうぞ
Energy
Woodstock revisited
Mar 8th 2007
From The Economist print edition
Could new techniques for producing ethanol make old-fashioned trees the
biofuel of the future?
Derek Bacon
http://www.economist.com/science/tq/displaystory.cfm?story_id=8766061
下の方で、環境家の人が、せっかく守ってきた森林が壊される恐怖があるような事を言っていたと思いますが、がすがす成長する木を開発できるということは、地球温暖化のモトである二酸化炭素も減少させられるという、一石二鳥な技術なわけですね。という事で、木を早く成長させれるような企業が今後は天下を取るということですかね?どの会社の株を買ったらいいんでしょうか?
バートンビッグスのヘッジフォグを読みました。なかなか面白い本でしたよ。自分のミストレードから、ヘッジファンドの資金集めの大変さ、運用の大変さ、過去の事象の分析やら、何やらかんやが詰め込まれた一冊。絶対読まないといけないかといわれると、まぁ、証券分析でも読んだ方がいいとは思いますが、基本が分かり、ちょっと株をいじっている人には面白いものだと思いお勧めできます。まぁ、呼んだ感想としてはヘッジファンドも大量に出来て大変だなという事です。2月か3月の証券アナリストジャーナルの日銀の方のレポートで、ヘッジファンドのパフォーマンスで、アルファが減り、ベータが増えているという事を書いているものがありましたが、まぁ、ヘッジファンド多発状態では仕方のない事なのでしょう。一般人としては、市場の価格が効率的になり、異様に高いものを買わなくて済むかもしれないというメリットはありますね。しかし、売りから入れない銘柄もあるので、それらを避けて買わないといけませんが。しかし、その時々の適正価格ってのを評価したり、将来キャッシュフローの予想も人それぞれあるし、まだまだアルファは探せばあると思いますがね。この本の指摘のとおり、おろかなヘッジファンド(しかしあまりないともいっている)も在るんですからね。
以下、長いのですが、興味を持ったり、面白かった文章を残しておきます。
p16 マクロ系は共食いジャングル
1990年には360億ドルだった運用資産が、今では1兆ドルだと誰かが言い出しロングオンリーのファンドマネージャーは苦々しそうに言った。「ヘッジファンドの黄金期が終わるのももうすぐだな。それもちょっとづつ廃れるんじゃない、大爆発で終わるんだ。人も金もどんどんヘッジファンドに流れ込んでいるだろ。資産クラスから個別証券までみんな、馬鹿でかいデータベースを抱えたオタク度もが端末の画面に一日中張り付いて、表から裏まで徹底的に調べ上げて、ものすごい額の金を光の速さで動かして値段を決めているんだ。おかげで何か割安な投資があっても昔ほど安くはないし、儲けも少なくなった。見るからにおいしい話(アノマリー)はもうぜんぜん見当たらなくなったし、会ってもすぐ消えてしまう。となると、ヘッジファンドが取れるアルファはたくさんのファンド、たくさんの金に薄く引き伸ばされてしまうから、ヘッジファンドって資産クラス全体のリターンは結局下がってしまうんだよ。取るポジションはなおさら大きく、集中したものになるだろうから、リスクは高くなるよなあ。お前ら豚みたいにがつがつやって、金の卵を産むガチョウを食いつぶしちまいやがった。もうめったに、いないどころじゃない、絶滅寸前だぞ」
p50 市場はそんなに変わっていない
恐慌や熱狂についてかかれたものは多い。我々ではついていくのがやっと、つまり理解できる限りの知性で書かれたものの数を大きく上回る。その中でひとつ確かなのは、時によってはおろかな人々が握るおろかなお金が巨額にのぼる事である。(中略)時々、ここでは論じない理由で、そうした人々のお金 -見えていない資産と我々は呼んでいる- 額に全体で特に巨額になり、貧欲になるときが在る。そうした資金が誰かむさぼってくれる人を求めて動くとき、「金余り」がおきる。その誰かが見つかると「投機」が起こる。そして実際にむさぼられるとき「恐慌」がおきる。
p81 ファンドオブファンズは手ごわいお客
「本当のことを言うと、ああいう軽量系のツールは上っ面だけのでたらめなんだよ。俺たちがやっていることなんて、メジャーリーグの野球チームで監督がやっている事と同じような事なんだ。コツは何かって言うと、ピッチャーを打ち込まれるあとじゃなくて前に交代させるだけの勘を持つってことだ」
p101 ついにチャンスをつかむ
過去半世紀で見てみると、20年間持ち続けられるグロース株を見つけ出せる確率は4%、10年でもたったの15%だ。3年間の場合でもその確率は50%を少し上回るだけなのである。ヘルスケア産業と消費財産業ではそうした確率がいくらか高くなる。この調査が述べていない点があり、それはグロース株が落ちぶれるときにおきるのは単なる不時着でなく、通常は墜落だという事だ。
p134 長い下落相場 -私の胃にも底なしの穴
今はいつも投資が難しいときである
p174 長期と短期の下落相場の違い
株式が本物の新しい長期上昇相場を迎えるのはいつになるかを推測するのは難しい。そんな新時代の幕開けに必要なのは、調達コストの安い資金が十分に利用可能であること、負債が削減される事、そしておそらく一番重要なのが、絶対水準による評価で株式が明らかに安いことだろう。
p176 上昇相場とバブルにおける日米の違い
しかし、アメリカと日本の長期上昇相場にはいくつかの重要な違いがある。アメリカで2000年に起きたのは基本的に株式市場バブルの崩壊であり、莫大な資産が吹き飛び、不景気になった。日本のバブルは株式市場に加えて商業用不動産にもかかわっていたが、アメリカのバブルはそうではなかった。(中略)日本のバブルが崩壊し、同国の資産は約50%以上減少した。対照的にアメリカでは、株式市場で起きた金融資産の減少が住宅価格の上昇で相殺された。これは大きな違いである。
固定資産の価格が長い間上昇していると、いつも借りたお金での投機が発生する。日本の銀行は不動産開発業者に必死になってお金を貸した。その結果、日本の不動産バブルが崩壊したとき、必然的に不良債権が発生し、日本の銀行システムはその後遺症で機能が損なわれ、さらにその事でデフレが起きて、不況はずっと長く、苦しいものになった。(中略)
アメリカと日本のバブルの大きな違いとして、もうひとつ、アメリカのバブルでは株式市場に流れこんだお金がみな、新しい技術やインターネットに向かったという点が上げられる。これらには基本的に生産性を向上させる動きがある。(中略)日本のバブルでは、ほんの一部を除いて、基本的に当時「財テク」と呼ばれていた金融技術に焦点が当てられていた。これは基本的に何一つ造りだすものがなかった。ここでも、日本の銀行システムが大きな役割を果たしている。
第三にバブルが崩壊したとき、日本の当局は財務政策でも金融政策でも致命的な間違いを起こした。おかげで不況とデフレの悪循環がおき、経済はしに向かってきりもみ降下をしそうなところまで行き着いてしまった、脱出が非常に難しくなった。日本銀行はバブルが崩壊しつつあるのに公定歩合を引き上げ、経済が丁度回復し始めたところで政府は増税を行った。
p193 プライベートエクイティの不思議
p234 集団思考という死に至る病
・一般的に信じられている共同幻想を手段として追認(上昇相場の単なる調整だ)
・外部集団の露骨で否定的な類型化(弱気派は負け犬と馬鹿の集まりだ。価格評価も出るなんて浮世離れした学者先生向きだ)
・集団固有の倫理に対する信奉の共有(政府や企業の政策決定の際起きやすい)
・不確実性を伴う行動に対する無謬幻想(以前、事態が悪いように見えたときは持ちこたえてうまくいった。ガッツがなければ栄光はつかめない。軍隊やスポーツチームならそういう力や運に対する共同幻想は有益かもしれない)
・一致の幻想と個人的疑念の抑制(委員会の他の人はみな、単なる調整だと思っている。ちょっと心配だけど、間違っているのは私のほうに違いない。それに心配だって言ったらみな、私はガッツがないって思うだろう)
・反対するものに対する集団からのそこはかとない圧力(ジョーは賢くていい投資家だと思っていたけど、どうやら正気を失ってしまったみたい)
・集団の信念を損なう可能性のある考えから集団を保護する
・カリスマ性を持ち、それまで成功してきたリーダーによる服従の促進
・グループの会合で会話が漠然となされる(これはまとまりのない意思決定が行われている兆候であり、問題が一般的かつ整理されていない形で議論される)
・決められた方法で行う標準的リスク分析の欠如
ジャニスは集団のリーダーは「個人的な信頼に根ざす知的な疑い」を促進するよう、会合の雰囲気を確立しなければならないとしている。
p254 次に大きなバブルが起こる場所
企業家精神を持った運用者を選ぶ事で、機関投資家は運用が成功する可能性を高める事ができる。巨大で、複数の製品を提供し、手続きを踏んで物事が進む金融サービス機関では、創造的な意思決定を行おうとすると、膨大なお役所まがい意の障害を乗り越えるという難辛苦に直面する事になる。優れた人たちを雇う小規模で独立した組織は、うまく区切られた市場の一角に焦点を絞り、優れた運用成果を上げるために必要な知的逆張りの道をたどれる可能性が高い。
p274 賢明な投資判断をするための読書
この調査では、eメールに邪魔されると、人の知能指数は平均で10ポイント下がる事が分かった。一方職場で大麻を吸っていても4ポイントしか下がらない。知能指数が10ポイント下がるという事は、一晩眠らないくらいでやっと出る数値である。
p170 一般の投資家のお金は最悪のタイミングで出入りする
1980年代から1990年代にかけて、アメリカの投資信託というビジネス・モデルは提供する側 - 運用会社、販売会社、そしてポートフォリオマネージャーたち - に莫大な試算をもたらしたが、アメリカの個人投資家にとっては全くの失敗だった。(中略)ディヴィスファンズの社長であり、鋭い思想家であるクリスデイヴィスが、市場インデックスに比べて貧弱な投資信託のリターンや、運用担当者が手にした素晴らしい報酬を振り返ってこう述べている。「金融の営みの歴史上、これほど小さな成果に対して、これほど少数の人たちに、これほど多くが支払われたことは初めてだ」
p291 偉大な投資家だって調子の悪いことはある
驚くべき発見は、これらのスーパースターたちは皆、バフェット自身を除いて、S&P500に勝った年は善調査期間中30%から40%ほどに過ぎなかったという点だ。(中略)しかし、悪い年の負け方は、(いつもというわけではないが)一般的に小さく、勝った年の勝ち方のほうが大きく、ケースによっては大変な勝ち方をしていた。負けた年の多くは株価指数が大きく上昇した年だった。さらに二つの例外を除いて、バフェットが言及した偉大な投資家は皆、長く負け続けた期間(三年連続、または連続する四年中三年と定義される)があった。ほぼ例外なく、桁外れの爆発的なリターンが続くのは成績が悪い期間の直前、および、または直後だった。調子が悪くなったあとに資金を解約するのは間違いで、大変大きな代償を払うことになるのは明らかだ。それよりも、四、五年経ってから資金を減らすほうがいい。対株価指数の相対パフォーマンスは三年から五年のサイクルで上下している。おそらく運用手法や市場を支配するテーマに関連しているのだろう。私が言う平均への回帰ということですよ、分かりますか?
S/N/バーマン 「画商デュヴィーンの優雅な商売」
p324
「今地に落ちているものも多くは復活する。今称えられているものも多くは地に落ちる」
p348「悪いバブル」と「とても悪いバブル」
一般的にバブルには二種類ある。一つはバブルのうちではまだ害が少ない。もう一つは本物のがんで危険だ。まだいいほうのバブルは株式や債券に起こる。これらの証券は、要するに新技術や鉄道、資本財といった生産的な資産を金融市場で取引するための手段である。悪い方のバブルは、チューリップや東京のゴルフコース、不動産、収集品などに起こる。非生産的だが銀行借入の担保に使われるような資産だ。明らかに、何にもまして危険なのは国民の多くがかかわるものに生じるバブルで、たとえば住宅用不動産に生じるバブルがそれにあたる。しかし、住宅バブルは動きが遅い。価格の上昇がすぐには見えず、代わりに人の口を介して拡がるからだ。
(中略)銀行からの借り入れを元手に膨らんだ非生産的資産のバブルがはじけると、必然的にデフレと不況が起きる。1990年代のハイテクバブルは非常に生産的な資産のバブルで、資金は銀行システムでなく、株式や債券で調達されたから、その余波は非常に小さかった。もちろん、ばかばかしいベンチャー企業にも資金がついたし、膨大な額の馬鹿な投機資金が吸い上げられていったけど、世の中、もともとそういうものである。対照的に1980年代の日本のバブルは非生産的な資産(財テク、土地、ゴルフコース、芸術品など)のバブルで、資金は銀行システムから出ていた。だから結果はずっと深刻だった。
バブルがいつ破裂するかを当てるのは考えるのもいやになるほど難しい。バブルは思ったよりもずっと長く続くという厄介な性質がある。金融市場と群集心理の研究者で最も経験をつんだ慎重な人の予想でさえも簡単に上回る。バブルはいつも、強力な実体を持つものから始まり、合理性から非合理性、そして神秘へと変化していく。その過程で、価格指標やテクニカル指標は当然のようにバブルの破裂を予想しすぎることになる。強気な意見は無茶から出た能天気、そして狂気の沙汰へと変化する。ビジネスウィーク誌の表紙が強力な逆指標であることはすでに述べた。2000年の最初の6ヵ月、バブルが頂点に達する頃、ビジネスウィーク誌はハイテクとニューエコノミーについて5回もカバーストーリーに掲載した。
市場の動きを見ていても大して助けにならない。1990年代の終わり、熱狂がついに頂点に達し、市場の炉心融解が始まったかに見えたことがたびたびあった。私は1999年の4月のことを良く覚えている。もうこれ以上の無茶は無いとさえ思った。インターネット株価指数(IIX)は8ヶ月で340%上昇していた。弱気派も黙ってしまっていた。青天の霹靂で株価が暴落した。8月のはじめまででIIXは30%下落した。イーベイやアマゾン、ヤフー、AOLなど、舞い上がっていた銘柄は50%下落した。株価はテクニカル分析上重要なトレンド線や下方支持線を下抜けた。終わりの始まりだと思った。
しかし、そうではなかった。その後7ヶ月でIIXはまたしても3倍になった。イーベイは70ドルから250ドルへと上昇した。シスコやインテルといった資本規模の大きい会社の株価も倍になった。私たち弱き派はいつになったらこんな相場が終わるのだろうと絶望的な気分になった。そしてやっと、断続的にバブルは縮み始めた。2000年の春の初め、インターネット株が暴落した。IIXは2ヶ月で690から400へと下がった。このときの急落はすでに大きく膨らんだ特別な市場の一角で起きた例外的な出来事とみなされ、問題視されなかった。その夏、大手のハイテク株も道を外れ始めたが、どういうわけか、IIXだけ560まで急速に値を戻した。またしても、ハイテク・インターネットの世界は万事OKのように思われた。あるマーケットニューズレターは「一息ついて再出発だ」と述べていた。
2000年7月、ハイテクストラテジスト誌はナスダック上場で資本規模の上位40銘柄のPERが平均で230倍であることを示す表を掲載した。そして夏の終わり、経済全体がぐらつき始めたという声が上がった。9月ハイテク株セクターで大虐殺が始まり、見ているだけでも恐ろしかった。5週間でインテルは45%下がり、同社の時価総額が2400万ドルも吹き飛んだ。その後の二年の間、時々市場は上昇したものの、バブルは破裂したのであり、ハイテク及びインターネット株の長い下落相場はすでに始まっていた。
いよいよバブルがはじけるとき、いわゆる合成の誤謬がおき、群集心理に火がつく。この法則によると、危機が起こるとき、各個人にとって合理的な行動が、集団全体にとっては非合理的となり、危険な結果に結びつく。古典的な例では、込み合った劇場で「火事だ!」と叫び声が聞こえたとすると、各個人にとって合理的なのは助かるために出口に向かって突っ走ることだ。しかし、皆が同時にそうするとパニックになり、将棋倒しが起こる。金融恐慌の場合、各個人にとって株式を売却するという行動は合理的であるはずだが、それは他の人が同じ行動をとらなければの話である。各市場参加者はそれぞれ助かろうと合理的な行動をとり、そのおかげで全体が崩壊してしまう。
p357 本物の信者 - 金の信徒
1988年以降、金価格とS&Pの相関はマイナス0.85であり、決定係数は72%。1994年以降は相関係数は-0.94、決定係数は88%
歴史を通じて採掘されてきた金のうち、投資の形で保有されているのは全体の18%、2000億ドルをちょっと超えるくらいに過ぎない。世界の投資可能な資本市場規模は60兆ドルだと推定される。株式や債券のリターンが低い時期には、金に対する金融・投資目的での需要が増加し、一方、入手可能な金の大幅な供給不足が起きる。需給の大きなギャップは価格の大幅な上昇があってやっと解消される。つまり、金価格を動かす基本的な要因はインフレでもデフレでもなく、他の長期金融資産、特に株式のリターンなのだ。(中略)みれば分かるように、資本市場のリターンが低いとき、金のリターンは全てを上回る。
p395 大恐慌時代におけるケインズの投資
彼のメモは機関投資家のポートフォリオマネジメントにつきまとう古典的なジレンマを真っ向から論じている。主要な論点は次のとおり。
・デフレで早晩大幅な金融緩和が行われる
・世界が終わるのではないかといったようなことを、私も漠然と懸念してはいるが、そういったことはヘッジできないリスクなのだから気にしても仕方がない。
・もし売り払えば、私たちのメンタリティは、二度とああいうことはしない、ということになり、回復がやっと始まっても、完全に大幅に乗り遅れ、間違えなく取り残されるだろう。今後回復が起きないなら、いまさら何をしても無駄だ。
・われわれの信用その他を考えれば、回復に乗り損ねるのが考えられる限り最悪の事態である。
・全ての投資家が全てを売ることはそもそも不可能である中、機関投資家が他社よりも先に売り切ろうと先を争うので下げが悪化し、(中略)システム全体が停止するという結論を受け入れるのを私は躊躇する。私は、売却を試みずに保有を続けるべきときがあると考える。
p398
「現実的で、綿医師は誰の考えにも全く影響されないと信じ込んでいる人も、普通は誰か昔の経済学者に振り回されているだけだ。天の声が聞こえると称する頭の狂った権力者も、大体が数年前にどこかの三流学者がでっち上げた説に夢中になっているにすぎない」

リンク元(referer)
この度、kabucomeで株の情報共有を目的として、「ブログ広場」を開設いたしまして、大きな反響を頂いております。
こちらは、色々なブログを登録できるコンテンツとなります。
今回、ブログ登録のお願いでコメントさせて頂きました。
http://kabucome.jp/ping/top.php
からブログを登録して頂けませんでしょうか。
やはり拝見させて頂いていますブログ情報は『kabucome』ユーザーに対しても有益な情報です。ブログのリンク設定をして頂ければ『kabucome』ユーザーも定期的にこちらのブログへ情報共有を希望して訪れ、アクセス数アップのお手伝いができるかと思います。
是非、ご登録をお願い致します。